ある調査での話。
ご主人から奥さんの浮気調査を依頼された。
このご主人、とにかく寡黙な人であった。
調査も浮気の証拠をつかむ目的ではなく、
奥さんを救いたいとの思いであった。
やはり奥さんは浮気をしていた。
その後、ご主人が奥さんに
浮気の事実を知っていることを告げた。
奥さんはすぐに離婚の調停を申し立てた。
その申し立て内容がメチャクチャであった。
夫から日常的に暴言をあびせられている・・・・
暴力もうけている・・・・
既に何年も前から夫婦関係は破綻している・・・・
夫は家庭に生活費を入れない・・・・等など
全て嘘の内容で調停に臨んできた。
だがこのご主人は調停員に対して
奥さんを非難しないのである。
ある意味、調停や裁判は有責性を争うもの。
相手の非をついて自分を優位に
することが必要なのです。
だがこのご主人は「妻を悪く言いたくはない」と
奥さんの浮気などを語ろうとしないのです。
結局、調停は奥さんの優位な形で
離婚が成立したのであった。
探偵はハッキリと言います。
このご主人は調停には負けたが
自分自身の漢を貫いたと・・・・
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