親戚、ご主人の友人など心当たりを連絡したが手がかりがない。
すぐに家出人捜索願いを警察に出した。
警察では、「成人の方が自らの意思で失踪した場合は、積極的な捜査はなかなかで
きません。 事件性があれば別ですが。」とのこと。
会社も博志さんが経営から実務まで行っていたので大変になる。
なにより、博志さんのことが心配でならない。
家族とも話しあった結果、博志さんの性格を考えても、余程の覚悟の上の
行動と考え、やはりプロの探偵社に依頼をするとの結論になり、深夜のご相談に至っ
たのである。
その後、当社にご家族も含めご来社頂き、調査依頼となった。
すぐに調査員を集め、調査の方向性、調査方法の確認などを行い、調査を
開始する。
まずは3名の調査員を市内のホテル、ビジネスホテル、カプセル
ホテル、サウナ、漫画喫茶などなどの聞き込み、および手配書の配布。
博志さんは車に乗って失踪しているため、深夜は車を駐車しそうな24時間
営業のスーパーなどを徹底的にパトロールを行う。
調査開始から1週間になろうとする日、当社に目撃情報が入る。
情報場所は市内から30キロほど離れている道の駅の売店の店員さんから。
「今、売店で買い物をしたとのこと。服装も手配書に書かれているものと一致して
います。」という。 さっそく、調査員が現地に向かうと同時に、依頼人の奥様
に連絡を取る。
調査員が現地に着くと、駐車場にてご主人の車を発見すると同時に、
ベンチに座ってパンを食べているご主人を確認する。
まもなく奥様も到着し、ご主人の姿を当社の調査車両から確認する。
その後、奥様と協議をし、ご主人の行動を2日間ほど調査することにし、
奥様をご自宅に送る。
2日間のご主人の行動は夜は道の駅で車中泊し、日中はパチンコ店に行き、
その後、銭湯に入る。 また、夕方から道の駅で過ごしていた。
異性との接触もなく、また何かに脅えている様子でもなかった。
ご主人を発見してから3日目、奥様がパチンコ店にいるご主人に声をかける。
うなだれるご主人、泣きながら話をする奥様。
その後、ご主人も納得をし、当社の車両にてご自宅にお送りする。
翌日、奥様よりご連絡を頂き、ご主人のお話されていることをお聞きした。
「とにかく、仕事に疲れていた。 自分のこれからの人生に希望がもてなか
った、だけど、家を棄ててみて、家庭の大切さがわかった。心配をかけて
すまなかった。」と言ってくれたそうです。
「棄ててみてわかる大切なもの。 だけど棄ててはならない大切なもの。」
今後、二度とこのようなことがこの夫婦におこらないことを願う探偵でした。