樽前山にも冬の寒さが訪れる12月。
苫小牧在住の佐々木慎二さん(33歳)からご依頼をいただく。
依頼内容は妻 由美さん(32歳)の浮気調査であった。
慎二さんと由美さんは結婚して3年目、子供はおられない。
慎二さんは公務員、由美さんは看護師をされている。
3週間前、由美さんから「好きな人ができました、離婚してください」と言われたそうです。
あまりに突然のことで慎二さんも戸惑い、動揺された。
慎二さんは由美さんに「その男は誰なんだ」と聞いても、由美さんは「慰謝料は払います、相手のことは言えません」と繰り返すだけだった。
慎二さんは、事実関係をはっきりとさせたくて、当社へ由美さんの調査を依頼されたのだった。
さっそく探偵が調査を開始する。
由美さんは、苫小牧の大きな病院の病棟看護師。
日勤、準夜勤、夜勤のシフトで働いている。
調査を開始して3日目、由美さんは準夜勤で16:00に自宅マンションより車で出勤をする。
探偵は確認のため、由美さんの車を追尾する。
由美さんは勤務先の病院とは反対方向に車を走行させる。
探偵車両も緊張感をもって尾行を続ける。
由美さんの車は高速道苫小牧東インターより高速道に乗り、札幌インターで一般道に降りる。
そのまま南郷通りを走行し、白石区の高層マンション来客駐車場に駐車し、由美さんは同マンションへと入っていく。
30分、由美さんと男性がマンションから出てきて、男性の車と思われる車両に乗り込み、走行を続ける。
その後、東区の寿司店に入店する。
1時間後、同店より二人が出てきて、先ほどのマンションに戻った。
23:45分、由美さんがマンションから出てきて、車両に乗り込み、走行を開始する。
札幌インターより高速道に乗り、苫小牧へとむかい、帰宅する。
由美さんの行動をリアルタイムで依頼人の慎二さんに報告をしていた。
翌日、慎二さんから連絡をいただく。
相手男性は慎二さんの双子の兄、慎一さんだった。
慎二さんと髪型など、雰囲気が違っていたが、慎二さんとよく似ていた。
探偵は調査を続けた。
由美さんの浮気相手は慎二さんの双子の兄、佐々木真一さんだった。
おそらく二人は半年前から、不倫関係にあったようだ。
由美さんは病院の勤務表を改ざんして時間を作り、札幌の慎一さんのマンションに通っていた。
すべてを知った慎二さんのショックはとても大きかった。
1週間後、慎二さんは由美さんと離婚をされた。