大通公園にも木枯らしが吹く11月。
札幌市に在住の吉田真理さん(38歳)からご依頼をいただく。
真理さんは夫 雅史さん(39歳)、長女 咲さん(12歳)の3人家族。
雅史さんは食品メーカーの営業職。
3か月前から雅史さんは「会社からの指示で旭川方面も担当することになった」と言い、
毎週日曜日から水曜日まで旭川のホテルに宿泊しながら、旭川方面を営業をすることになった。
そのため、日曜日の昼から旭川に移動をして、水曜日の夜に帰宅するという生活になったそうだ。
だが、先日、真理さんが実家に行った際、帰り道にイオンによって買い物をしていた。
食料品の買い物を終え、駐車場で自分の車に戻る途中、雅史さんの会社の車が横切っていった。
運転していたのは雅史さんだったが、助手席には女性も乗っていた。
翌日の水曜日、雅史さんが帰宅する。
真理さんは何気に「昨日、発寒のイオンに行っていた?」と雅史さんに聞くが、
雅史さんは少し狼狽し、「いや、昨日は旭川だったよ」と答えた。
だが、昨日イオンで見たのは確かに雅史さんであった。
真理さんはまさかと思いながらも、当社へご相談された。
そして、当社へ依頼をされたのだった。
さっそく探偵が日曜日の昼から調査を開始する。
雅史さんのスケジュールでは、日曜日には旭川のホテルへ移動のはずである。
午後2時、雅史さんが会社の車に乗って家を出る。
雅史さんは旭川には向かわず、札幌市西区のコインパーキングに車を止める。
そして、すぐ近くのマンションに入っていった。
2時間後、マンションから雅史さんと20代と思われる女性が出てきて、
コインパーキングから車に乗って走り出す。
探偵はその車を追尾する。
雅史さんの車は10分ほど走り、大型スーパーの駐車場に入る。
その後、雅史さんと女性が食料品などを買い込み、先ほどのマンションに戻る。
翌日、朝7時30分に雅史さんと女性が出てきて、コインパーキングに駐車中の車に乗り込み、
走り出す。
車は雅史さんの会社付近のコンビニ駐車場に入る。
女性が車を降り、小さく手を振り、歩き出す。
雅史さんもすぐに車を走らせ、会社へ到着する。
探偵はその後も調査を続ける。
雅史さんは旭川などへは行っていない。
また、雅史さんが泊まったマンションの女性は雅史さんの同僚であった。
雅史さんはその女性と会う時間を捻出するため、妻の真理さんに「週に3日は旭川」と嘘をついていたのだ。
日曜日から水曜日までは浮気相手の女性宅で過ごし、水曜日の夜から日曜日のお昼までは自宅で過ごす。
完全なる二重生活を送っていたのだった。
真理さんは探偵の報告を受け、動揺された。
あまりにも平然と嘘を言っていた雅史さんをどう理解してよいのか分からないと言われていた。
真理さんは雅史さんと話し合いをした。
雅史さんは素直に真理さんに謝罪をして、同僚女性とは別れることを約束した。