大通公園の芝生の緑が増す6月。
札幌市在住の佐藤郁美さん(42歳)から夫 健太さん(44歳)の調査を依頼された。
健太さんの職業は勤務医、郁美さんは公務員。
佐藤家は長男 春人君(14歳)を含めて3人家族。
ですが、健太さんと郁美さんは5年前から別居をしていた。
別居の理由は健太さんが「仕事が忙しいから病院近くのマンションを借りる」ということだった。
当初は忙しいときだけ、マンションに泊まっていたようだったが、だんだんとマンションに泊まる日が多くなった。
郁美さんも仕事と子育てに忙しく、自宅に帰ってこない健太さんに対して、積極的に話し合いをしていなかった。
生活費は健太さんから十分に渡されていた。
そんな生活が5年ほど続いていた。
先日、健太さんが話があると自宅に戻ってきた。
健太さんの話は「離婚をしてほしい」とのことだった。
郁美さんは突然の話に困惑した。
健太さんは「春人君が大学を卒業するまでは生活費は今まで通り入れる」
「教育費もかかる分は支払う」
「家の住宅ローンも払い続ける」など等。
そして離婚をしたい理由は「自由になりたい」だった。
当然、納得のいかない郁美さんは、答えを保留した。
今まで郁美さんは健太さんの浮気などを疑ったことはなかった。
だが、ここにきて郁美さんは当社へ依頼をされた。
さっそく探偵が調査を開始する。
調査は驚くことばかりが出てきた。
まず健太さんは郁美さんの知っているマンションに住んではいなかった。
分譲の4LDKのマンションに引越しをしていた。
そして、家族?と住んでいた。
内山景子さん(33歳)と錬君(3歳)の3人で住んでいたのだった。
景子さんは今は仕事を辞めているが、以前は健太さんの勤務先の看護師。
そして健太さんは錬君を認知していたのだった。
つまり景子さんは内縁の妻、錬君は息子、そして家族だったのです。
以上を依頼人である郁美さんへ報告をさせていただく。
郁美さんもあまりに衝撃的な内容に唖然とされた。
数日後、郁美さんは健太さんと話し合いをもった。
健太さんはすべてを認めた。
今後、双方が弁護士を立てて、話し合いを続けていくそうです。