札幌大通公園に秋風が吹く10月。
当探偵事務所へ吉田里美さん(43歳)から夫 高志さん(45歳)の浮気調査を依頼される。
高志さんと里美さんは二人で保険代理店を営んでいる。
高志さんは営業、里美さんは事務と経理を担当する。
高志さんは仕事につながればといろいろな親睦会に所属していた。
1年ほど前から高志さんの親睦会の会合が急増した。
ほとんどの親睦会の連絡は未だファックスが多い。
7月10日 納涼会のお知らせ
7月21日 定期理事会のお知らせ
7月28日 総会事前協議会
ファックスの受信は内勤の里美さんが受け取り、高志さんに渡す。
高志さんは「面倒だけと仕方ない、これも仕事だ」等と独り言を言いながら、お知らせの紙をながめている。
あるとき、里美さんはお客様からの問い合わせがあり、高志さんの机の中の資料を探していた。
そのとき、ファックスで来ていたお知らせの紙が入っていた。
それはファックスで送られたものではなく、原版であった。
それを見た里美さんはこれまでのファックスを確認してみた。
別々の親睦会から送られてきているのに、送信場所は同じコンビニ。
里美さんはもしや?と思い、高志さんのスマホを覗き見た。
やはり高志さんは浮気をしていた。
だが、高志さんは営業していることもあり、口が達者であった。
キチンと証拠を取ってから話をしないとごまかされてしまう・・・と探偵に調査を依頼されたのだった。
さっそく探偵が調査を開始する。
高志さんはある親睦会で知り合った女性起業家の佐々木純子さん(39歳)と不倫関係にあった。
会合のお知らせで外出していた日は、純子さんと会っていたのであった。
探偵の報告を受け、里美さんは高志さんと話し合いを持った。
最初、高志さんは否定をしていたが、探偵の撮った写真を見せるとすべてを認めた。
高志さんは純子さんと別れることを約束した。