時計台の屋根に雪が積もる1月。
札幌市在住の後藤学さん(30歳)から妻 香菜さん(31歳)の調査を依頼される。
学さんは会社員、香菜さんは看護師として働かれている。
学さんと香菜さんは結婚して2年、まだ子供はいない。
2ヵ月前、香菜さんのLINEの内容から同じ職場の男性看護師 鈴木翔太さんとの浮気が発覚した。
学さんが香菜さんと話し合いをして、夫婦の再構築をしようと思ったが、香菜さんはひらきなおり、逆ギレをする。
翌日、香菜さんは実家に行くといって家を出ていった。
その後、学さんも香菜さんの実家に行き、話し合いをしようと試みたが、香菜さんは更に逆ギレをする。
翌週、香菜さんの代理人と称する弁護士から書面が届く。
書面には「香菜氏には連絡をするな、今後は弁護士の私に連絡をしなさい」との内容が書かれていた。
学さんは香菜さんとの話し合いができないことに戸惑っていた。
数日後、学さんが香菜さんの実家付近を通りかかると、香菜さんのクルマがない。
学さんは香菜さんが夜勤なのかなと思った。
だが、その後もいつも実家には香菜さんのクルマが停まっていない。
学さんは「もしや」と思い、探偵に調査を依頼される。
さっそく探偵が調査を開始する。
香菜さんの職場からの香菜さんの退勤状況を確認する。
調査初日、香菜さんは夜勤だった。
翌日、夜勤あけで香菜さんが病院から出てきた。
香菜さんは職員駐車場からクルマに乗り、実家には帰らず、中央区のマンションに入っていく。
明らかに実家ではない。
その後も香菜さんはそのマンションから通勤をしている。
やはり学さんの想像通り、そのマンションは今回の当事者の鈴木氏のマンションだった。
香菜さんは家を出てから数日は実家に行っていたが、その後は鈴木氏のところで同棲をしていたのだった。
探偵はさらに調査を続け、香菜さんが鈴木氏と同棲している事実を明確にした。
以上を依頼人である学さんに報告させていただく。
学さんも想像通りの結果ではあったが、事実だったことに動揺をされた。
学さんは自分も弁護士に委任し、鈴木氏に対して慰謝料の請求をおこない、
香菜さんに対しては納得できるまで離婚はしないと伝えた。