宮島沼にも秋風が吹き始める9月。
美唄市在住の吉田洋子さん(67歳)から依頼をいただく。
内容は60年前に離ればなれになった姉(幸子さん 71歳)を探してほしいというもの。
洋子さんの両親は洋子さんが7歳のときに離婚、姉は父親、洋子さんは母親が引き取り、離ればなれになる。
洋子さんは7歳の頃の記憶ながら、優しい姉 幸子さんのことはしっかりと覚えていた。
洋子さんの母親は3年前に亡くなり、自分でも親戚などに聞いてみたが、幸子さんの居所までは分からない。
また、洋子さんの夫も昨年、亡くなり、2人の子供たちも独立している。
そんな洋子さんが日々、思い出すのが、姉 幸子さんのことだった。
そして、知人の紹介で当社を訪れ、姉 幸子さんの所在調査をご依頼されたのだった。
さっそく探偵が調査を開始する。
調査には1ヵ月を要した。
離婚前、洋子さんと幸子さん、両親は栗沢町の炭鉱町に住んでいた。
離婚後、洋子さんと母は砂川の実家に戻ってきており、幸子さんは父と札幌へと移り住んでいることが判明する。
だが、幸子さんも結婚や離婚などがあり、調査は難航した。
最終的に幸子さんの所在が判明する。
幸子さんは、滝川市で一人暮らしをしていた。
バスで30分ほどの距離に住んでいたのだった。
探偵は洋子さんに報告をさせていただく。
洋子さんは探偵の報告をとても喜んでくれた。
洋子さんは姉 幸子さんに手紙を書いた。
3日後、幸子さんから電話が来る。
幸子さんも手紙を読んで、洋子さんの手紙にあった電話にすぐにかけてくれたのだった。
幸子さんも妹 洋子さんにとても会いたかったそうだ。
1ヵ月後、探偵は洋子さんから連絡をいただく。
洋子さんと幸子さんは離れていた60年間を取り戻すように、週に2階はバスを利用して、互いの家を訪問しているそうだ。