クリスマスファンタジーで函館の街がにぎわう12月
東京都在住の佐藤健一さん(35歳)からご相談をいただく。
内容は10年前にさかのぼる。
10年前、健一さんは職場で大きなミスをしてしまい、その責任を取って退職する。
そしてこれからの自分を見つめるため、一度は行きたいと思っていた函館へ一人旅に来ていた。
ホテルは函館駅の隣にあるホテル。
飛行機の関係で早めにホテルに到着する。
チェックインは15:00から。
そのため、ホテルのロ―ビーでチェックインできるまで待っていた。
同じようにチェックインの時間を待っている女性がいた。
飛行場からのシャトルバスで一緒だった女性である。
健一さんは自分と同じトートバックを持っていたので、記憶していたのだった。
その後、健一さんはチェックインをされ、部屋に荷物を置いて、クリスマスファンタジーでにぎわうベイエリアへと行った。
七財橋で街並みの写真を撮っていると、先ほどホテルのロビーにいた女性とまた会った。
やはり健一さんと同じトートバックを持って歩いていた。
健一さんは、「こんばんは、先ほどホテルでご一緒でしたね」と声をかけた。
女性も笑顔で「こんばんは」と挨拶をしてくれた。
二人は七財橋の上でいろいろと会話をした。
その後、話がもりあがり、地元で有名なハンバーガーショップに入り、ハンバーガーを食べながら、互いのことを語り合った。
女性は鈴木夏子さん(33歳)。
神奈川県在住、看護師をされている。
夏子さんは結婚を前提に3年間、交際をしていた男性と別れ、函館へ一人旅に来ていた。
互いに関東、そして人生の区切りをつけるため、函館への旅行だった。
話は弾んだのだが、22:00にお店は閉店する。
二人はホテルに戻り、一階のロビーでさらに深夜1:00まで話をした。
健一さんは笑顔で自分の別れ話をする夏子さんがとても魅力的に見えたそうです。
そして翌日、二人は函館観光をすることを約束。
9:00 二人はホテル1階のロビーで待ち合わせる。
互いにチェックアウトをする。
健一さんは19:35分の函館羽田便で東京へと戻る。
夏子さんは、18:43分のJR函館札幌 北斗21号で札幌へ行き、大学生時代の友人と会う予定だった。
二人は函館駅でレンタカーを借り、函館の名所を走り回った。
トラピスチヌ修道院、五稜郭タワー、八幡坂、ハリストス正教会、函館山 など時間ギリギリまで観光をした。
そして、函館駅で健一さんと夏子さんは別れた。
夏子さんを改札で見送り、健一さんも急いで函館空港に向かった。
健一さんは、夏子さんと過ごした時間はとても楽しかったと昨日のことのように覚えていた。
函館駅で別れる10分前、夏子さんがポツリと「10年後、2023年にもしお互いに独身だったら、この場所で会いましょう」と言った。
そして手を振り、改札に入っていったのだった。
10年後は今年、そして12月24日 クリスマスイブである。
健一さんは、夏子さんはもう約束など覚えていないだろう・・・と思いながらも、休みを取り、函館へ来る予定を立てていた。
ホテルも10年前に泊まったホテルを予約。
だが、夏子さんとの待ち合わせの時間を決めていない。
改札で別れた時間なのか?
そこで健一さんは探偵にサポートを依頼したいとのことだった。
探偵も二つ返事でお受けする。
12月24日 8:30 函館空港着の便で函館へと健一さんは来られた。
探偵が空港まで迎えにいき、健一さんと合流する。
すぐに函館駅に向かう。
健一さんと探偵は夏子さんの写真を持ち、駅構内を歩き回る。
だが、結果は早く出た。
11:00 探偵が夏子さんとよく似た女性を発見した。
そして、健一さんと同じトートバックを持っている。
「間違いない」
探偵は健一さんに伝える。
夏子さんが先に健一さんを発見する。
夏子さん 「佐藤健一さんですか?」
健一さん 「そうです、夏子さんですよね」
二人は互いに確認しあっていた。
探偵の仕事はここまで。
後日、健一さんから弾んだ声で電話が来た。
「探偵さん、先日は本当にありがとうございます」
「その後、夏子さんと引き続きお会いしています」
「夏子さんも今は東京に住んでおられ、夏子さんの家も偶然、僕の家とわりと近い場所だったんですよ」
「夏子さんも約束を覚えておられたようで、会えて嬉しかったと言ってくれました」
「もう夢みたいですよ」・・・・と。
10年前の旅先での約束、再会する二人・・・・
