旭川も初夏を感じる6月。
当探偵事務所へ林圭一さん(38歳)からご依頼をいただく。
依頼の内容は交際相手の市井若菜さん(32歳)の調査であった。
圭一さんは婚活アプリで若菜さんと1年前に知り合い、交際を続けていた。
圭一さんの仕事は団体職員、若菜さんは家事手伝い。
交際後、3ヶ月を過ぎたころから若菜さんから結婚を前提に交際をしてほしいと言われた。
圭一さんも同じ思いだった。
若菜さんから結婚準備にあたって相談があった。
親に代わって借りた借金があり、結婚する前に借金を返したいとのこと。
圭一さんは若菜さんにその借金額の250万円を渡す。
その後、更に若菜さんから交通事故を起こしてしまい、事故相手に弁済をしなければならないとのこと。
圭一さんはその事故の弁済金 150万円を渡す。
更に若菜さんから泣きながら電話がくる。
妹さんが、乳がんになり、手術代がなくて困っていると。
圭一さんはその手術代の100万円を若菜さんに渡す。
だが、だんだんと若菜さんと会えなくなる。
来週は妹の退院だから実家に帰るわ・・・・
今週はお母さんが旭川に来るからごめんなさい・・・ と。
会えない状況が2ヶ月続く。
圭一さんも友人に相談するが、友人から「騙されているんじゃないのか」と言われた。
圭一さんは迷い、悩みながら、まさかと思いながら探偵に若菜さんの調査を依頼する。
調査結果はやはり圭一さんは騙されていた。
若菜さんは圭一さんと同様に婚活アプリで複数の男性と交際をしていた。
そして、同じように「借金」「事故」「妹の手術代」といってお金を借りていた。
事実とは違うことがたくさん判明した。
若菜さんは一人っ子、そして両親とは疎遠、若菜さんはクルマを持っていない・・など等。
圭一さんが聞いていた若菜さんの話は嘘だったのです。
そして名前は「若菜」ではなく、「泰葉」であった。