アイシン探偵事務所札幌店

日の出公園にも初夏の風が吹く５月。

砂川市にあるＡ社を経営する佐々木英二さんから、社屋の盗聴調査・盗撮調査を依頼される。

Ａ社は建設業で公共事業を主に業務をおこなっている。

去年から入札で競合他社に負けることが多くなる。

また業務車両の入れ替え予定など取締役しか知らない内容を他業者が知っていたりもする。

当然、どのような形であれ、社内情報が洩れている可能性がある。

佐々木さんは一番の可能性は社員に内通者がいることではあるが、社員を疑いたくないと、

まずは社屋に盗聴器・盗撮器は設置されていないか？を調査することにされた。

さっそく探偵が調査を開始する。

作業日は会社が休みの日曜日。

佐々木さんに立ち合いをしていただき、社屋をくまなく探索する。

結果、２台の盗聴器が発見された。

１台は給湯室、もう１台は社長室に設置されていた。

どちらもトリプルタップ型盗聴器（三又ソケット型）であった。

佐々木氏は月曜日の朝礼で盗聴器が設置されていたことを発表した。

そして、社屋内に防犯カメラを設置することを決定された。

砂川北光公園の雪解けも進む４月。

札幌市在住の木下亜由美さん（３６歳）から夫　達也さん（３８歳）の浮気調査を依頼される。

達也さんの仕事は医師、１年前より砂川市の病院で勤務している。

長男　翔太君（７歳）が小学校に入学したため、達也さんは単身赴任をしている。

達也さんは病院近くのワンルームマンションを借りている。

亜由美さんも月に２度は週末に翔太君を連れて達也さんのマンションに足を運んでいた。

単身赴任をして半年ほどたつと達也さんが「週末は忙しいから」と言い出すことが多くなってきた。

亜由美さんは何か嫌な予感がした。

そして先週の金曜日、亜由美さんが達也さんに連絡せずに砂川のマンションを訪れる。

達也さんはまだ仕事中で不在だった。

亜由美さんは部屋の掃除をしているとベットフレームに小さなピアスのキャッチがあった。

そして風呂の排水溝に長い髪の毛があるのを発見する。

掃除が終わるころ、達也さんが帰宅する。

亜由美さんと翔太君がいるのに驚いていた。

達也さんは「来るのであれば、連絡くれればもっと早く帰ってきたのに」と少し早口で言った。

亜由美さんと翔太君は金曜日、土曜日と砂川の達也さんのマンションに宿泊をした。

達也さんは終始落ち着かず、コンビニに行くといってはマンションから外出をしていた。

日曜日の昼、亜由美さんと翔太君は砂川のマンションから札幌へと帰路につく。

月曜日、亜由美さんは達也さんの浮気を確信し、探偵に達也さんの浮気調査を依頼されたのであった。

　
探偵はさっそく調査を開始する。

火曜日、達也さんの病院付近で達也さんの退勤状況を確認する。

午後８時、達也さんは病院から出てきて、クルマに乗りマンション方向へ走行をする。

途中、コンビニにより買い物をする。

そしてマンションへ帰宅した。

午後９時３０分

２０代と思われる女性が達也さんのマンションへ入っていった。

マンションの外からガラス越しにドアの閉会が見え、女性は達也さんの部屋へ入っていくのが確認された。

午後１１時４５分、達也さんのマンションから女性が出てきて帰っていった。

その後も探偵は調査を続ける。

木曜日、達也さんは午後６時３０分に病院から出てきた。

クルマに乗り、砂川駅横で女性を乗せる。

そのまま滝川市へ移動し、ハンバーグ店に二人で入店する。

その後、砂川市空知太のファッションホテルに入っていった。

３時間後、達也さんのクルマが同ホテルから出てきて、砂川駅前で女性を降ろす。

その後、達也さんは自宅マンションに帰宅をする。

探偵は女性の身元調査をおこなう。

女性は鈴木愛子さん（２８歳）、達也さんの勤務している病院の看護師。

やはり半年ほど前から不倫関係になっていたようだった。

　
以上を依頼人である亜由美さんに報告をさせていただく。

亜由美さんも想像をしていたが、やはり動揺をされていた。

探偵の報告を受けた２日後、亜由美さんは翔太君を実家に預け、砂川へ向かった。

亜由美さんは達也さんと話し合いを持った。

達也さんもすべてを認め、亜由美さんに謝罪をした。

亜由美さんは愛子さんに会い、夫　達也と別れるように告げた。

愛子さんも素直に謝罪し、達也さんとは会わないことを約束する。

　
亜由美さんはその後、毎週末、翔太君を連れ、砂川を訪れることにされた。