釧路駅にも秋風が吹く10月。
当興信所へ西島春香さん(41歳)から夫 敦夫さん(43歳)の調査を依頼される。
西島家は長男 雄介君と(17歳)との3人家族。
依頼に至った経緯としては3か月ほど前、敦夫さんから突然、離婚を迫られた。
「雄介も来年は高校を卒業し、大学進学となれば、この家を出ていくだろう」
「だから、お互いにこれからの未来は別々に生きていこう」と敦夫さんが言ってきたのだ。
春香さんは当然ながら受け入れられることではない。
敦夫さんは自営業で電気工事関係の仕事をされ、春香さんは看護師をされている。
敦夫さんは自営業のため、帰宅時間も不規則であったが、それでも明らかに帰宅時間が遅くなっていた。
朝に帰宅することもあった。
そのようなこともあり、春香さんは当社へ調査を依頼された。
さっそく、探偵が調査を開始する。
午後6時、敦夫さんが会社から出てきて、車に乗り、走行を開始する。
敦夫さんの車は鳥取大通にあるマンションの駐車場に止まる。
そして、マンションへ入っていった。
午後11時、敦夫さんが同マンションから出てきて、駐車中の車に乗り込み、走行を開始する。
その後、自宅に戻る。
翌日も敦夫さんは同じマンションに行く。
探偵は敦夫さんと一緒にマンションに入り、敦夫さんが3階305号室に入ったのを確認する。
その日も午後10時過ぎにマンションを出てきて、帰宅する。
引き続き、探偵は調査を続ける。
日曜日、敦夫さんは午前中から自宅を出て、マンションへ向かう。
マンションの玄関まで女性が出てきており、敦夫さんの車の助手席に乗り込む。
車は隣町の釧路町のイオンに到着する。
敦夫さんと女性は食料品などを購入して、またマンションに戻っていく。
その日も帰宅は深夜2時であった。
女性の写真を依頼人である春香さんに確認してもらう。
春香さんは「たぶんこの人、知っています」と言われた。
春香さんによると、結婚の際、敦夫さんの荷物を整理していた際に、
敦夫さんのアルバムの中の写真に写っていた女性。
そのとき、春香さんが聞くと、「昔、交際していた女性」と答えたそうだ。
さらに探偵が調査をおこなう。
女性の名前は大島夏子さん(43歳)。
春香さんが以前に敦夫さんのアルバムの写真で見た女性であった。
全ての報告を春香さんにさせていただく。
報告を受け、春香さんは敦夫さんと話し合いを持った。
敦夫さんも事実関係を認め、状況を話した。
夏子さんとは半年ほど前にフェイスブックの中で再会した。
その後、関係が続いてしまったそうだ。
春香さんは敦夫さんと何度も話し合いをしたが、平行線をたどった。
最終的に春香さんは敦夫さんと夏子さんから慰謝料を受け取り、離婚をされた。