札幌駅前も雪解けが進む3月。
阿部美咲さん(33歳)から、恋人である佐藤拓也さん(36歳)の家出人・失踪人調査を依頼される。
美咲さんは看護師、拓也さんは派遣社員で事務職をされていた。
3年前、美咲さんと拓也さんは合コンで知り合い、交際を始める。
1年間交際を続け、2年前から同棲をしていた。
拓也さんは穏やかな性格で喧嘩などもしたことがなく、結婚も約束していた。
3月15日、美咲さんが勤務先から帰宅すると、部屋の異変に気付いた。
拓也さんの衣類などがなくなっていた。
そして、テーブルの上に「今までありがとう」と一言だけ書かれていた置手紙があった。
すぐに拓也さんのスマホに電話をかけるが、「この電話は現在使われておりません」のガイダンスがながれる。
既にスマホは解約されていたのだ。
拓也さんから聞いていた勤務先にも電話をかけたが、「そのような名前の方はいません」と言われる。
美咲さんはどうしてよいのか・・・・途方にくれる。
美咲さんは翌日、当社を訪れ、拓也さんの家出人・失踪人調査を依頼される。
さっそく探偵が調査を開始する。
調査には3週間を要した。
探偵が拓也さんを発見した。
正確には鈴木大貴さんであった。
名前が偽名だったのです。。
そして、年齢も違う、職場もまったく違っていたのだった。
なんと既婚者であった。
拓也さん(本名 鈴木大貴さん)は3年前に妻とうまくいかず、別居をしていた。
そして、友人に誘われ、合コンに出た時に美咲さんと知り合ったのだ。
だが、妻から「やり直そう」と言われ、美咲さんの家を出て、妻のもとに帰ったのだった。
以上を依頼人である美咲さんに報告させていただく。
美咲さんはあまりの嘘に唖然とされていた。
全てが嘘で騙されていたのです。
美咲さんは後日、弁護士に委任し、鈴木大貴氏に慰謝料の請求をおこなった。