上野ファームにも秋風が吹き始める9月。
旭川在住の斉藤真子さん(52歳)から夫 洋さん(50歳)の調査をいただく。
真子さんは洋さんと結婚して20年、交際期間を含めると25年になる。
二人には子供はいなく、夫婦二人の生活が続いていた。
洋さんは歯科医院を開業している。
ある日、真子さんは洋さんから突然、離婚を迫られた。
理由は真子さんの性格が自分には受け入れられないこと、これからの人生を自由に生きていきたい・・・というものだった。
真子さんは洋さんに「自分の至らないところは改めるので考え直してほしい」と何度も言うが、
洋さんは聞く耳を持ってくれず、「もう決めたことだから」とまったく応じない。
そんな洋さんに真子さんも悩み、戸惑う。
真子さんは知人の紹介で当社を訪れた。
真子さんは洋さんが「まさか浮気をしているとは思っていなかった」がそれでも、何かしらのヒントを得たいと言われた。
探偵は真子さんに洋さんの行動を細かくうかがった。
洋さんの歯科医院は水曜日が休み、日曜日が午前中の診療であった。
水曜日の休診日は真子さんと二人で日常品の買い物などに出かける。
日曜日の午後は休診、そして洋さんは歯科医院からまっすぐ図書館で数時間過ごすのであった。
洋さんは本が好きで交際当初から、時間があれば図書館に行き、図書館の静かな空間で本を読むのが唯一の趣味だった。
真子さんは洋さんの行動からは浮気を疑う余地はなかった。
真子さんは探偵と様々な話をして、もし探偵の調査で洋さんの浮気などがなかったら、離婚をしようと決め、依頼をされた。
探偵はさっそく調査を開始する。
月曜日から調査を開始する。
診療日は午後6時に医院を閉め、午後7時には帰宅する。
水曜日は真子さんと終日をともにしていた。
日曜日、午前中で診療を終え、洋さんは図書館へ向かった。
図書館の駐車場に車を止め、洋さんは館内に入っていった。
だが10分後、図書館の玄関付近に一台の軽自動車が止まる。
すぐに図書館から出てきた洋さんが、その軽自動車の助手席に乗り込む。
その後、軽自動車は永山のホテルへ入館していく。
3時間後、ホテルより軽自動車が出てきて、図書館へ戻っていく。
洋さんは軽自動車から降りると素早く自分の車に乗り込み、急ぎ気味に車を走らせて帰宅する。
やはり洋さんは浮気をしていた。
相手は医院の歯科衛生士 山崎亜由美さん(29歳)だった。
探偵が調べたところ、亜由美さんは数ヵ月前に彼氏と別れ、洋さんが相談にのっているうちに不貞関係になったようだ。
以上を依頼人である真子さんに報告させていただく。
真子さんは信じ切っていた洋さんの浮気にとても困惑をしていた。
数日後、真子さんは洋さん、亜由美さんとの3人で話し合いを持った。
洋さんも亜由美さんも真子さんには謝罪をするが、別れないと真子さんに宣言をした。
真子さんは弁護士を立て、洋さんと亜由美さんに対して法的手続きを進めることにした。