調査項目

下記調査事例は複数の調査をもとに創作したフィクションです。

所在調査(人探し)

30年前、お世話になった恩人を探してください・・・

所在調査(人探し)
30年前、お世話になった恩人を探してください・・・

大通公園にも初雪が舞う11月。

 

東京都在住の田中敏夫さん(55歳)からご依頼を承る。

恩人 鈴木啓介さん(65歳)の所在調査であった。

30年前、敏夫さんは派遣会社に登録して働いていた。

そのとき、同じ派遣会社に登録していた鈴木さんと派遣先が同じになることが多く、

親しくしていたそうです。

だが、敏夫さんが派遣先での人間関係に悩み、仕事を辞めてしまった。

退職後、敏夫さんが鬱になってしまい、働くことができなくなってしまった。

敏夫さんは児童養護施設で育ち、身内と呼べる人がいない。

収入が途切れた敏夫さんはアパートの賃料を滞納してしまい、部屋を追い出されてしまった。

数日間はカプセルホテルなどに泊まっていたが、お金が完全に底をついてしまった。

そしてホームレスになり、大通公園などで夜を過ごしていた。

季節は9月の末、やはり夜の寒さが厳しかった。

そんな日々を過ごしていたとき、偶然、鈴木さんに会った。

鈴木さんに事情を聞かれ、敏夫さんは全てを話した。

鈴木さんが「それじゃ、落ち着くまで俺の家に住なよ」と言ってくださったそうです。

2ヶ月間、鈴木さんの家でお世話になった。

その間、敏夫さんも心療内科に通いながらも、夜勤警備のアルバイトをしていた。

その後、敏夫さんは児童養護施設で一緒だった友人から連絡がきて、

友人が営んでいる配管業の仕事につくことになり、札幌から東京に向かった。

友人の会社で必死に働いた敏夫さん。

まさに無我夢中の日々だったそうです。

10年後、仕事を覚え独立をした敏夫さん。

仕事も順調だった。

敏夫さんはお世話になった鈴木さんには中元、歳暮などを送っていたのだが、

20年前から宛所不明で送った荷物が届かなくなった。

手紙も書いたが、やはり戻ってくる。

それから10年、やはり自分の人生を救ってくれた鈴木さんには会ってお礼がしたいと

当社へご依頼となったのだった。

さっそく探偵が調査を開始する。

調査は難航した。

40日後、鈴木さんの所在が判明した。

鈴木さんは札幌市南区のアパートに住んでおられた。

独身だった鈴木さんは体を壊し、一人暮らしであった。

探偵が敏夫さんに鈴木さんの報告をする。

敏夫さんは翌日、東京から札幌へと来られ、東京土産をもって鈴木さんの部屋を訪ねる。

鈴木さんはとても喜んでくれ、敏夫さんも会えたことの嬉しさと感謝がこみ上げ、涙があふれたそうです。

一晩中、敏夫さんと鈴木さんは話をされた。

そして敏夫さんは鈴木さんを東京に来てもらうことにされた。

社宅が一つ空いているため、そこに住んでもらい、敏夫さんの会社で無理しないように働いてもらうことにされた。

 

敏夫さんは探偵に言われました。

「僕の人生を救ってくれた鈴木さんに今度は僕が恩返しをさせてもらいます」・・・と。