元町公園にも初夏の風が吹く6月。
函館市在住の今井麻衣さん(37歳)から単身赴任中の夫 幸一さん(38歳)の浮気調査を依頼される。
幸一さんは函館市にある水産会社で営業職をしている。
3年前より札幌支店に配属になり、札幌に単身赴任をしている。
幸一さんは月2回程度は函館へ帰ってきていた。
だが、1年ほど前から仕事が忙しいと2ヵ月に1度程度しか帰省しなくなった。
ある日曜日、麻衣さんが買い物に行くため、クルマで函館産業道路を走っていると
反対車線に幸一さんのクルマが走っており、すれ違った。
麻衣さんはスーパーの駐車場に到着して、幸一さんに電話をするが、電話にでない。
翌日、幸一さんから電話がきた。
麻衣さんがクルマですれ違ったことを伝えると、「本社にサンプルを取りに行って急いで札幌に戻った」と幸一さんは言う。
麻衣さんは直感的に「おかしい」と思った。
麻衣さんは探偵に幸一さんの調査を依頼した。
まずは札幌での幸一さんの行動を確認する。
特に問題行動はなかった。
探偵は調査を続ける。
金曜日、幸一さんが札幌支店よりクルマに乗って出てきた。
札幌で借りているアパートには寄らず、札幌南インターより高速道に乗る。
探偵は麻衣さんに連絡をして、幸一さんが今日は帰省するのか?を尋ねる。
麻衣さんは「夫は今週も帰れないと言っていました」と探偵に告げた。
幸一さんのクルマは函館大沼インターより高速道を降りる。
そのままクルマは石川町のマンション駐車場に入場する。
その後、幸一さんが同マンションへ入っていった。
翌日 土曜日 午後1時 同マンションから幸一さんと女性が二人で出てきて、幸一さんのクルマに乗り、走行を開始する。
探偵は幸一さんのクルマを追う。
クルマは七重浜の大型ショッピングセンターに到着する。
幸一さんと女性は食料品などを購入し、またマンションへ戻っていく。
幸一さんは翌日、日曜日の午後6時に同マンションより出てきて、札幌へ戻った。
翌週も幸一さんは札幌から函館に来た。
だが、自宅には帰省せず、先週と同じマンションへ向かった。
探偵は女性についても調べていた。
女性は加藤愛子さん(28歳)、幸一さんの勤めている会社の函館本社で働いている女性であった。
幸一さんと愛子さんはやはり1年ほど前から不倫関係にあったようだ。
以上を依頼人である麻衣さんに報告をさせていただく。
探偵の報告を受け、麻衣さんは幸一さんと話し合いを持った。
幸一さんもすべてを認め、麻衣さんに謝罪をする。
そして愛子さんとは別れることを誓った。