支笏湖の湖面に春風がそよぐ5月。
千歳市在住の菊池直美さん(36歳)から夫 孝則さん(38歳)の浮気調査を依頼される。
菊池さん夫婦は結婚して8年、7歳の長男がいる3人家族。
直美さんは看護師、孝則さんは会社員。
依頼のきっかけは、1週間前に直美さんの職場に届いた1通の封書。
差出人は書いていない。
手紙には「貴女の夫、浮気をしている」と短く書かれていた。
振り返ると、半年ほど前から帰宅時間が遅くなり、飲み会も多かった。
週末に出張することもあった。
そのような経緯もあり、直美さんはすぐに探偵に調査を依頼された。
さっそく探偵が調査を開始する。
このような怪文書の場合、一つ懸念されることがある。
それは、手紙の差出人が浮気相手自身からのものであること。
金曜日、「今日は飲み会だから遅くなる」と言っている日から調査を開始する。
午後6時30分 孝則さんが会社から出てくる。
徒歩で地下鉄 大通駅まで移動する。
そのまま地下鉄に乗り、鉄澄川駅で降り、駅近くにあるマンションに入っていった。
午後11時30分 同マンションより孝則さんが出てきて、地下鉄に乗り、帰宅する。
その後も探偵は調査を続ける。
翌週の金曜日、孝則さんは函館へ出張があると言って家を出る。
だが出張などはなく、通常業務にあたって午後6時15分、退勤をする。
前回のマンションに行き、宿泊する。
翌日の土曜日も宿泊、日曜日の夕方に同マンションから自宅に戻った。
孝則さんが訪問していたマンションの住人は同僚 加藤麻衣さん(27歳)であった。
孝則さんは麻衣さんと不倫関係にあった。
また、探偵の推測は当たっていた。
麻衣さんは孝則さんが自分のマンションから帰るとき、必ず玄関まで来て、手を振る。
探偵は直接、張り込みなどをせず、撮影機材をカモフラージュしてマンション玄関にフォーカスしていた。
当然、麻衣さんは分かっていないはずだが、麻衣さんの表情はいつもカメラ目線であった。
また、孝則さんとコンビニに行くときも、手をつなぎ二人の関係を見せつけているようであった。
おそらく自分との関係を妻 直美さんに見せつけ、孝則さんとの関係を壊そうとおもっていると探偵は推測する。
以上を依頼人である直美さんに報告をさせていただく。
直美さんは麻衣さんからの「挑戦」に憤っていた。
直美さんは弁護士に委任し、麻衣さんに交際中止命令、慰謝料の請求などをおこなう。
また、孝則さんとは当面、別居をすることになり、直美さんは長男を連れて実家に帰った。
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