桜山公園に初夏の風がそよぐ6月。
深川市在住の佐藤太一さん(29歳)から妻 明美さん(29歳)の浮気調査を依頼される。
太一さんは団体職員、明美さんはコンビニでパートとして働いている。
太一さんと明美さんは小学校からの幼なじみ、高校卒業後から交際をして22歳で結婚をしたのだった。
半年ほど前から明美さんの不審な行動が目立ち始めた。
滝川に買い物に行くといっては午後10時過ぎに帰宅。
また、ある時は、旭川の友人と会うといっては深夜に帰宅する。
そして1ヵ月前に突然、太一さんは明美さんに「離婚をしてほしい」と言われた。
理由は性格の不一致。
これまでの不審な行動もあり、太一さんは明美さんの浮気を疑った。
太一さんは悩んだ末に探偵に調査を依頼する。
さっそく探偵が調査を開始する。
まずは明美さんの日常行動を把握する。
明美さんはコンビニのシフトで働いているが、基本は昼間の勤務。
8時~14時までのシフトと10時~16時の2つのシフトで働いていた。
調査開始5日目。
明美さんは14時に仕事を終え、そのまま滝川市の商業施設の駐車場に行った。
明美さんのクルマは駐車場の端に止まっている一台のクルマの横に止めた。
そして明美さんは素早く隣のクルマに乗り移った。
すぐにそのクルマが走行を開始する。
探偵も慎重にそのクルマを尾行する。
クルマは空知太にあるホテルに入っていく。
3時間後、ホテルの駐車場よりクルマが出てきて、先ほどの商業施設の駐車場に戻り、明美さんがクルマから降りて自分のクルマに乗り込む。
その後、2台のクルマはそれぞれ走行を開始する。
探偵はその後も調査を続ける。
明美さんの浮気相手は高校時代の同級生、鈴木高志さん。
探偵は明美さんと高志さんがホテルへ行く状況を3度確認した。
そして依頼人である太一さんに報告をさせていただく。
太一さんも想像はしていたが、まさか自分の同級生だったことに驚き、怒りを隠せない様子だった。
太一さんは高志さんに連絡を取り、二人で会った。
高志さんは高校卒業後、東京の会社で働いていたが、仕事を辞め、札幌の会社に転職をしたのだった。
札幌に戻ってきた高志さんは明美さんに連絡を取り、不倫関係に至ったようだ。
太一さんは明美さんと高志さんに慰謝料の請求をおこない、明美さんとの離婚を決断した。