札幌雪祭りで賑わう2月。
当探偵事務所へ小田正和さん(38歳)から妻 孝子さん(40歳)の調査を依頼される。
ご夫婦には長男 祐樹君(11歳)がおられる。
和正さんは半年ほど前から孝子さんの異変に気付いた。
下着がハデになり、化粧も変わったそうだ。
そして、女友達と食事に行くといっては頻繁に外出もするようになる。
正和さんは「もしや」と思いながら、大事になる前にと探偵に依頼された。
さっそく調査を開始する。
調査開始の2日後、午前11時に孝子さんが車に乗って外出をする。
孝子さんの車は豊平区の3階建てアパートの前で停車する。
5分後、アパートより20代前半と思われる男性が出てきて、孝子さんの車に乗り込む。
その後、車は評判のハンバーグ店の駐車場に入る。
孝子さんと男性は同店に入る。
探偵も内偵をするため、同店に入り、孝子さんの後ろの席で聞き耳を立てる。
孝子さん 「あの子、最近は一所懸命に勉強するようになったわ」
「これもマー君のおかげよ」
男性 「祐樹も最近はやる気が出てきましたよ」
会話を聞いていて、探偵は一つの仮説を立てた。
その日はハンバーグ店を出て、また車で移動し、某大学前の正門前で男性が車を降りた。
更に2日後の午後1時、先日の男性が小田家を訪れる。
午後3時30分、祐樹君が小学校がら帰宅する。
男性は祐樹君の家庭教師だったのです。
男性の名前は川口学さん(21歳) 大学3年生で大手家庭教師派遣会社より派遣されている。
2時間後、学さんは祐樹君の授業を終えて小田家から帰っていった。
探偵は以上を依頼人である正和さんに報告する。
そして、正和さんの協力を得て、家の中にマイク、カメラなどを設置する。
翌日、午後1時に学さんが小田家を訪問する。
祐樹君が小学校から帰宅するまで2時間以上ある。
やはり、探偵の仮説通りであった。
孝子さんは学さんと浮気関係にあった。
密会場所は自宅。
祐樹君の授業日に早めに訪問する。
そして、あろうことか正和さんとの寝室で行為を行っていたのだった。
行為が終わると何気ない様子で祐樹君の帰りを待ち、授業をして帰る。
その後も探偵は調査を続ける。
孝子さんが女友達との食事といって出かけていたのは、やはり学さんとデートをするためだった。
以上をすべて正和さんに報告をさせていただく。
正和さんもある程度は想定していたが、リアルな音声、映像に愕然とされた。
また、自分の寝室で行為を行っていたことには許せないと何度も口にされていた。
探偵の報告を受けた正和さんは翌日、家を出た。
半年後、離婚が成立する。