札幌駅前も雪解けが進む3月。
当探偵社へ山田順子さん(31歳)から婚約者 林健司さん(35歳)の調査を依頼される。
順子さんは団体職員、健次さんは銀行員。
2年前に友人の結婚式で知り合い、交際をはじめ、今年の7月に結婚をする予定だった。
そして結納も済ませ、互いに実家暮らしだったため、新居も決めていた。
健次さんはとにかく実直な人であった。
そんな健次さんが突然、婚約を解消してほしいと順子さんに言ってきたのです。
順子さんが理由を聞いても「申し訳ない」、「すまない」を繰り返すばかりだった。
順子さんの両親も怒り、健次さんの両親はひたすら謝るばかり。
順子さんはやはり、きちんと状況を把握したいと当社へ依頼をされる。
さっそく探偵が調査を開始する。
健次さんの行動確認から始める。
健次さんは女性と交際をしていた。
女性の名前は末広彩さん(29歳)、仕事は派遣会社に登録して現在はコールセンターに勤務されている。
金曜日、健次さんは仕事の休みを取ったのか、出勤はしない。
午前9時、実家より出てきた健次さんは車に乗って外出する。
彩さんのアパート前に車が停車、彩さんがアパートから出てきて、健次さんの車に乗り込む。
健次さんの車は中央区の産婦人科病院の駐車場に入っていく。
健次さんと彩さんが病院に入っていった。
女性調査員が院内に内偵に行き、健次さんと彩さんの様子をうかがう。
やはり彩さんは妊娠をしていた。
検診だったようだった。
その後も調査を続ける。
探偵は健次さんの職場の同僚と接触を持つことができた。
3ヵ月前、健次さんは友人に誘われ、合コンに行った。
健次さんは断ったのだが、数合わせだからと言われ、参加したようだ。
そこで彩さんと意気投合して、その日に関係を持ったようだ。
そして、彩さんが妊娠をした。
彩さんに妊娠を告げられ、健次さんは順子さんに婚約解消を願ったのであった。
以上を依頼人の順子さんに報告をさせていただく。
順子さんは深いため息をつき、「分かりました」と小さな声で言われた。
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