岩手県在住の竹田幸子さん(60歳)から依頼をいただく。
相続に関する調査で、司法書士に依頼をしたところ相続人の一人 伊藤初三郎さん(110歳)の所在調査であった。
戸籍上では存命であることになっており、また相関図では相続人になっているが、竹田家では誰も関係性を持っていたなかった。
司法書士が取り寄せた戸籍で初三郎さんは「北海道稚内市生まれ」で最終戸籍は「北海道函館市」となっていた。
そのため、北海道の探偵社である当社へ依頼となったのだ。
さっそく探偵が調査を開始する。
まずは初三郎さんが生まれたとなっている稚内市にむかった。
110年以上前の戸籍に記載されている住所表記は現在とはまったく変わっており、法務局の地図を確認、郵便局へ聞き取り、
警察署へ相談、資料館への聞き取り、市役所への情報収集 などをおこなった。
初三郎さんの出生地の場所がおおよそ判明した。
判明した現在の住所地を探偵は聞き取りに入った。
近隣の商店、町内会の役員 など等で情報を集めたが、100年以上前に生まれた初三郎さんのことを知る人はいなかった。
その後、住所地から少し離れているが、お寺があった。
探偵は住職に事情をお話し、寺に保存されている過去帳に伊藤初三郎の記載がないのかを確認していただく。
過去帳は発見された。
やはり、伊藤初三郎さんは稚内市で生まれていたのだった。
その後、様々な資料を確認させていただく。
5日間ほど稚内市に滞在した探偵はその足で函館へ移動をした。
函館市の最終住所も110年ほど前の表記である。
現在とはまったく違う住所であった。
稚内市と同様に法務局、郵便局、資料館、警察署、市役所などへ情報収集に向かう。
当時の戸籍に記載されている住所地の現在のおおよその場所が判明する。
探偵はその住所地の近辺に聞き込みを続ける。
古くから酒屋を営んでいる店主に話が聞けた。
このあたりは大正10年に大火事があり、たくさんの犠牲者が出たそうだ。
当時は死亡届出を出さない場合もあり、初三郎さんはその大火事で亡くなり、死亡届けが出されないまま、
現在に至っていることも考えられる。
その後も調査を続けたが、それ以降は伊藤初三郎さんの情報は得られなかった。
以上を依頼人である竹田さんに報告をさせていただく。
竹田さんは探偵の報告書を元に裁判所に「伊藤初三郎」が現在、存在していない旨の手続きをおこなった。
タグ: 稚内カテゴリー:所在調査(人探し)