真鍋庭園に春風がそよぐ5月。
足立優子さん(29歳)から夫 大輝さん(31歳)の浮気調査を依頼される。
優子さんと大輝さんは友人の紹介で知り合い、交際3年を経て結婚に至った。
結婚当初、大輝さんは研修医だった。
結婚前、優子さんは銀行で働いていたが、大輝さんの研修での転勤に対応するため、退職された。
大輝さんは現在、研修も終わり、帯広の病院に勤務している。
半年ほど前から週末、大輝さんは「学会」「研修」といってほぼいない。
優子さんも「医師って忙しいものね」と特に違和感を持っていなかった。
ある日、大輝さんのズボンのポケットからソフトクリーム 2個のレシートが出てきた。
お店の場所は網走。
その日は札幌へ研修といっていなかった日である。
札幌にいるはずなのに、網走でソフトクリーム・・・・・
優子さんは細かな疑問が一気につながった。
そして当社へ依頼することとなった。
さっそく探偵は調査を開始する。
土曜日は朝から札幌で研修があると言って外出する。
大輝さんは午前9時、クルマに乗って自宅マンションを出る。
音更町に入り、一軒のアパートの前に停車する。
20代と思われる女性が大輝さんのクルマの助手席に乗り込む。
女性を乗せた大輝さんのクルマは高速道に乗り、札幌方面へ走行を続ける。
だが、札幌インターで下りず、さらに南下する。
午後4時、大輝さんのクルマが大沼インターで降りる。
そのまま国道を走り、函館湯の川のハイクラスな温泉宿にチャックイン。
探偵も二人が宿泊した温泉宿に宿泊をする。
館内での親しげな二人の映像を撮影する。
翌日、チャックアウトをした二人は函館山、トラピスト修道院、外人墓地、立待岬など函館の名所と言われるところを駆け巡った。
午後2時、大輝さんのクルマは高速道に乗り、帯広へ向かった。
午後8時、女性を音更のアパートに降ろし、帰宅した。
その女性は大輝さんが勤めている病院の臨床検査技師の女性、佐藤真代さん(23歳)。
翌週土曜日、大輝さんは旭川で学会があると言い、午前10時にクルマで家を出る。
クルマは富良野経由で旭川に到着する。
大輝さんのクルマは真新しい4階建のマンションの前に到着する。
5分後、30代前半と思われる女性が大輝さんのクルマの助手席に乗り込む。
その後、クルマは走行を開始する。
そのまま層雲峡のハイクラスのホテルへとチェックインをする。
探偵も同じく同ホテルへチェックイン。
やはり館内での親しげな二人の状況が確認された。
翌日、チェックアウトをおこない、旭川に行き、女性をマンションで降ろし、大輝さんは帯広へと向かう。
探偵が調査をおこなったところ、女性は大輝さんの研修で同期だった女性医師 木田亜由美さん(31歳)
以上を依頼人である優子さんに報告させていただく。
優子さんは愕然とされていた。
「浮気をしているとは思ったが、ここまでだったとは・・・」と小さな声で呟いておられた。
優子さんはその夜、大輝さんが帰宅すると探偵の報告書を見せ、話し合いをした。
大輝さんの最初の一言は「探偵なんて使って卑怯じゃないか」
次の言葉が「僕は大学を6年間も行き、研修で5年も勉強をして、今やっと自由になったんだよ」
「少しくらい遊んだっていいじゃないか」・・・・・。
優子さんは大輝さんの大人とは思えない言い訳に返す言葉もなかったそうです。
翌日、優子さんは別居をするため、釧路の実家に帰られた。