カナディアンワールドにも夏の陽ざしが眩しい7月
芦別市在住の木村若菜さん(36歳)から夫 徹さん(37歳)の家出人・失踪人調査を依頼される。
徹さんは団体職員として働いている。
4月の人事異動で慣れない部署に異動になり、仕事や人間関係で悩んでいたそうです。
探偵が調査を依頼されたのは徹さんが失踪してから6日目。
机の引出しには徹さんの短い手紙が入っていた。
「ごめんなさい、これ以上は頑張れません、今までありがとう」と書かれていた。
若菜さんから依頼をされた探偵はさっそく調査を開始する。
徹さんは10万円程度の所持金を持っており、自分のクルマに乗って家を出ている。
すでに若菜さんは親戚、友人などと芦別、赤平、滝川 など徹さんのクルマを探していた。
探偵は2班に分け、捜索をおこなう。
A班は旭川方面から稚内までを探索する。
B班は札幌方面から道南方面を探索する。
調査開始から七日後、A班が徹さんの車両を「道の駅 わっかない」で発見する。
車内を確認すると車内に疲れ切った徹さんと思われる男性を確認する。
探偵は若菜さんに連絡をして、こちらに来てもらうようにお願いする。
5時間後、同所に若菜さんが到着する。
若菜さんに徹さんの車両に行き、声をかけてもらうようにする。
また探偵の車両も徹さんの車両が逃亡することを想定し、道の駅出口で待機する。
5分後、若菜さんが静かに徹さんのクルマに行き、声をかけてもらう。
遠くから探偵が見ていると徹さんは車両から降り、若菜さんの手を取り、何度も頭を下げていた。
1時間程若菜さんと徹さんは話を続けた。
徹さんも芦別の自宅へ戻ることと納得し、若菜さんが徹さんの車に乗り、芦別へと向かった。