街にクリスマスソングが流れる12月。
北広島市在住の加藤涼子さん(34歳)からご依頼をいただく。
依頼の内容は交際相手 佐々木真司さん(35歳)の身上調査であった。
涼子さんと真司さんは半年前、札幌で開催された婚活パーティーで知り合い、交際をしている。
涼子さんは北広島市で団体職員として働いている。
真司さんは札幌市在住で会社員。
先日、真司さんから「来年は結婚しよう」と言われていた。
結婚後は札幌市厚別区に住み、互いにそこから通勤をしようと話し合っていた。
そんなとき、真司さんから厚別に建築中のマンションがあり、そのマンションが完成しだい、マンションに住もうという話になった。
真司さんは、そのマンションの申し込み金に500万円が必要、そのうち200万円を涼子さんに用意してほしいとのこと。
建設中のマンションは新さっぽろ駅にもほど近く、とても立地は良いマンション。
最終的には申込者の中から抽選になるようだった。
涼子さんもそのマンションは気に入ったのだが、急に200万円を用意することに違和感を感じた。
また、涼子さんは真司さんに違和感を感じる部分もあった。
涼子さんは真司さんの家には行ったことがなかった。
また、真司さんの親、兄弟、友人など、真司さんの関係者には一人もあったことがない。
また涼子さんは、そのほかにも細かな違和感を感じていた。
涼子さんは、これ以上真司さんを疑うよりと、悩んだ末に探偵に依頼をされた。
さっそく探偵が調査を開始する。
真司さんの名前、住所、生年月日などに虚偽はなかった。
だが、真司さんは女性と同棲中であった。
二人は同棲を解消しようという話し合いをしていたようだったが、涼子さんはまったく知らないことでもあった。
探偵は涼子さんに調査内容を報告させていただく。
涼子さんは複雑な気持ちだった。
そもそも、同棲中の真司さんが婚活パーティーに参加することに違和感を感じた。
涼子さんは、真司さんと会い、話し合いを重ねた。
真司さんは同棲中で彼女がいたことについて、謝罪をした。
だが、涼子さんは、やはり大きな嘘をつかれていたこと、もし結婚しても、いずれ自分がその彼女の立場になってしまう・・・と考え、
真司さんとの別れを決断した。
後日、真司さんがマンションの申し込みをしていないことが判明した。