平和通買物公園に夏の陽ざしが照り付ける7月。
旭川在住の山田浩司さん(51歳)から交際相手 林順子さん(26歳)の調査を依頼される。
浩司さんは、父親から継承している建設会社を経営している。
浩司さんと順子さんは交際して8ヵ月。
浩司さんが出張で札幌に行った際に友人と行ったガールズバーで知り合った。
順子さんはその店のオーナー。
浩司さんは、週末には札幌に来て、順子さんの店へ足を運んでいた。
そして二人は個人的な交際へと発展していった。
知り合って半年後、浩司さんは順子さんにプロポーズをした。
順子さんはそのプロポーズを受け入れた。
順子さんは経営しているガールズバーを譲渡して、旭川に来ることになった。
浩司さんは順子さんに店の事業資金借入金の2千万円を返済したいので、そのお金を貸してくれるよう頼まれた。
浩司さんは自分の車、バイク、時計 など売れるものはすべて売り、足りない分は会社の資金から流用して順子さんにお金を渡した。
だが、お金を渡してから浩司さんは順子さんと連絡が取れなくなった。
電話をしてもでない、LINEもブロックされている。
順子さんの店を訪ねても、新しいオーナーと名乗る男性が出てきて、「うちの店はもう関係ない」と言われる。
そのとき、浩司さんは「騙された」と悟った。
浩司さんは順子さんの自宅も知らなければ、順子さんの実家についてもまるで知らなかった。
途方に暮れた浩司さんは当社を訪れ、順子さんの調査を依頼されたのだった。
さっそく探偵は調査を開始する。
林順子さんの居所が判明した。
だが、林順子という名前は嘘、斉藤晴美というのが本名であった。
また年齢も26歳ではなく、35歳。
そして既婚者、3人の子供がいた。
ガールズバーを経営していたのも嘘、知人に頼まれて雇われ店長をしていたのだった。
以上を依頼人である浩司さんに報告をする。
あまりの嘘の多さに浩司さんは唖然とされていた。
だが、立ち止まっている時間はない。
探偵はすぐに弁護士を紹介し、弁護士から順子さん(本名 晴美)に返済要求をする。
また、警察には詐欺案件としての被害届を出すこととなった。